明治27年創業。戦国時代末期、佐々成政が槍を突いて湧き出したという伝説の清水「槍の先の湧水」を使用。また近隣は富山でも有数の酒米生産地であり、良質の富山県産酒造好適米を主な原料として、地元に根付いた奥行きのあるお酒を醸しています。
「魂を醸す」成政酒造です。
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秋雨の降る10月某日、南砺市舘にあります「成政酒造」にお邪魔してきました。
成政酒造は現在、三季醸造に取り組んでおられます。今季の造りは9月中旬に始まり、来年6月末まで続くとのことです。
この日は貯蔵タンクや発酵中の酵母、麹室などを見学させていただきました。
縦25メートル・横25メートルほどの小さな蔵ですが、必要なものがコンパクトにギュッと濃縮されている、非常に機能的な蔵という印象を受けました。
特別に見せていただいた「麹室」。県内の酒蔵の中ではトップクラスの広さを誇ります。
中に入ると麹室独特の香りと温度(この日は30.5℃に設定されていました)。
左上の写真のテーブルは、樽材をリサイクルして作られたものだそうです。
こじんまりしつつも、整理整頓が行き届いた清潔で機能的な酒蔵。手狭な中でいかにして効率を上げるのか、足りない部分をどう補うのか…試行錯誤しながらもクオリティの高いお酒を醸し続けていらっしゃることに脱帽しました。
今回、蔵を案内してくださった取締役の山田雅人さんです。
穏やかな口調でわかりやすく説明してくださいました。
お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。
ちなみに山田さんの背景にあるのは、こちらの襖。
とある著名な画家の方が、成政酒造さんを訪れた際に酔っ払い、襖に即興で描かれたものだそうです。
伝説の「槍の先の湧水」、槍を持った佐々成政が豪快に描かれていますね。